とある喫茶店。
信用金庫で働く早苗と婚約者の和雅が会社の金を横領する計画を立てる。
早苗は海外に逃亡して2人で幸せに暮らすため横領を決意する。
とある信用金庫の休憩室。
合併を直前に控えた支店は引っ越し作業と平行し夕方からの支店送別会の準備に追われていた。
送別会で二階堂支店長の浮気を成立させようと全従業員で「愛のドッキリ作戦」を決行しようとする。
支店長が浮気したい女子社員を強盗から救出し彼女のハートを奪取する強盗劇作戦。
そこに和雅と早苗が支店に潜入する。
和雅は、「愛のドッキリ作戦」のために用意されたプロの俳優と感違いされ横領計画が崩れていく。
和雅が本物の拳銃を発砲しドラマは急展開を迎える。
早苗と一緒に働いていた信用金庫の社員達は和雅となぜ行動を共にしてるのか疑問、不信感を抱く。
早苗は「彼(和雅)の犯行を止めてくれませんか?」と全員にお願いする。
しかしそれは、早苗の芝居だった。
闇金業者の轟が休憩室に現れた瞬間、和雅は轟に頭を下げる「もう少し待って下さい。必ず30分後に
2000万を用意してみせます」
和雅は轟の顧客で早苗を騙して借金を返済しようとしていた。
ところが、早苗と轟はアイコンタクトを繰り返していた。
早苗と轟が和雅を騙し2000万円の横領を企てていたのだ。
そして銃声、サイレンの音が響き渡る瞬間、それぞれの奪取したいものが浮かび上がる。
旗揚げ公演の作品「奪取【DASH!】」を描き直し全く新しい作品が生れました。
初演はコメディ色の強い作風でしたが、今回は自分がつけた「奪取」というタイトルの意味を追求しながら
描き直したんです。
「動機を鮮明にしない。誰にも気づかれず大金を持ち逃げする様を見せる」「悪人だって善人かもしれないし
善人が悪人になることもある」というリアルな部分を創作コンセプトに加えたんです。
そして映画のように終わる。
芝居もそれでいいのではないか??
拍手よりも皆さんに想像して欲しかったんです。
この作品の登場人物にはそれぞれ奪取したいものが設定されてます。
愛だったり自由だったり。
でも全てお金に絡んでるんですよね。
残念ながら今のご時世、綺麗ごとを言ってる場合じゃないしお金が無いと何も動かすことはできないんです。
舞台で繰り広げられるシチュエーションにより、欲求が繋がりを見せ始める。
そしてラストの映像で真相を小出しに見せていく。
最後の映像で「早苗は誰に腕を捕まれたのか?あの手は和雅なのか?刑事なのか?それとも・・・」
年齢や時代のせいなんでしょうか、メッセージや正解を植えつけられる作品を好まなくなりました。
終わった後に喫煙所で思い返すのが好きなんだな。
「人間」を描くのは面白い。それは正解がないから。
いつの日かこの「奪取【DASH!】+α」を思い返してくれる日が来たら幸いです。
G◎LDEN BALL CRUSH 脚本・演出 なかざわひろゆき
始めふざけていた事が繋がって迫力もありました。
内容も濃く感じました。
映像が特に素晴らしかったです。
とても面白かった!
オープニングダンス、エンディング映像が素敵でした。
終わり方も面白かったです!
映像の使い方が飽きさせないよう内容もひろげてくれ抜群でした。
早苗役の森さんの演技のナチュラルさんと梶田役の柚木さんのキモさの加減が自由でやばかったです♪
一言で言うと不思議な印象を受けました。
「結末はこうだ!」って言いきらないお芝居を見慣れてないせいかもしれませんが、もやもや感を感じました。
役者のキャラクターが生き生きしてたのが印象的でした。
とっても面白かったです。
途中、話が広がっていってどうなるかと思いましたが、全て紐解かれていく感じが心地良かったです♪
印象強い作品でした。
早苗(森)の一番人間らしい性格が好きでした。
短い時間の中で芝居&映像をおりまぜた構成が良かったです。
ストーリーが凝っていて思わず引き込まれて観入ってしまいました。
ラストシーンは色々な想像をさせる余韻を感じさせてとても良かったと思います。
想像させてくれる構成が良かった。
しっかり演技してるし少しずつお話が繋がって行くバランスが最高でした。
最後までハラハラドキドキして臨場感、感動もあり面白かったです。
ふだん芝居を観てないんですが、ものすごく面白かったです。
金髪の方がかっこ良かった!
皆さん演技が自然で観入ってしまいました。
最後の早苗を掴んだ腕が誰なのかが気になります。
今日はありがとうございました!
また観に来ます!
凄く面白かったです!
キャラクターも凄く、リミックス的なストーリーもドキドキしました。
ぜひ、またG◎LDEN BALL CRUSHを観たいです!
最後までお話が話が分からなかったです。
最後に早苗の腕を掴んだのは誰だったんですか?
ビター(猫)はどうなったんですか?
何気ない日常からのラストシーンまでの展開が楽しめました♪
二階堂支店長がサラリーマンなところが役者の中で一番輝いていたと思います。
映像で終わるの面白かったです。
次回公演も楽しみにしてます。
今回もたくさんのアンケート、お声をいただき本当にありがとうございました。
みなさんのアンケートを読ませていただき、
「賛否両論の作品だったのだな」と、改めて感じました。
映像で終わるということ。
回答を出さずお客様の想像にお任せするエンディング・・・などなど。
それらは、私たちとしても、初の試みでしたし、
それ以外にも初めてのことがたくさん詰まっている作品でした。
私が最初に台本をもらったときの印象としては、
再演と言いつつも、初演と全く違う作品になっていたので、
新作を読んだような気持ちでしたし、「分からない」というのが、正直な感想でした。
ですが、なかざわの話を聞き、出演者の想像力を発揮した稽古に触れ、
少しずつ作品が出来上がっていく中で、「これは面白くなる」と確信していきました。
いつものG◎LDEN BALL CRUSHとは違うけれど、
良い意味で裏切りがあり、こだわればこだわった分だけ、良くなっていくと思い、
台本上にも描かれていないことを想像し、役作りをした、思い入れの強い作品です。
そんなこだわりが、みなさんにどのように伝わったのか、真実は分かりませんが、
これからも、みなさんに楽しんでいただける作品を創っていきたいと思います!
今後とも、温かいご意見、厳しいご意見、たくさんお待ちしております。
G◎LDEN BALL CRUSH 森 律子
公演日程 | 2011年2月17日(木)〜2月21日(月)<計7回公演> |
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キャスト |
森律子、大嶋伸治、中沢浩之、濱川恭次(劇団TypeU)、中野工、 福原龍彦(CASSETTE)、平澤萌花(青山ねりもの協会)、柚木綾介、 村田明子、山田ひとみ(劇団1980)、真宮立佳、伊勢潤哉、代里衣子、 洲川明子(劇好サボテンアミーゴ) |
スタッフ |
脚本・演出:なかざわひろゆき、演出補佐:濱川恭次(劇団TypeU) 映像:一ノ瀬一太、舞台監督:護山明子、音響:齋田 吾朗、 照明:楠真央(株式会社MOON LIGHT)、 デザイン:森律子、PHOTO:表参道渋谷、 企画/構成:G◎LDEN BALL CRUSH |